リスクマネジメント協会

リスクマネジメント協会

理事長　前川　寛

　私たちの社会にリスクマネジメントという概念が輸入されて早や3分の1世紀。
　いまや、リスクへの対応は企業活動の必須科目です。そのためには組織の再構築も必要とされ、その際、最も大切なことはリーダーのリスクに対する意識の改革です。組織にも手をつけねばならぬとなれば、経営層はむろんのこと、組織内人間は公・私の別を問わずリスクへの対応が急務となります。
　21世紀への扉を開けるキー・ワード、それは“危機管理”───不測事態対応の能力が必須条件です。私たちがリスクマネジメントの普及、技術の向上、情報の交流の新しい舞台としてこの協会を設立した主旨は、そこにあります。
　この分野ではパイオニアである「アメリカ・カナダリスクおよび保険管理協会（RIMS）や「国際リスクおよび保険管理協会連盟」（IFRIMA）が、私たちの活動に全面的な支援を約束しています。このことは私たちの社会に危機管理という行動がいかに必要かということを物語っていると同時に、百万の味方を得るに似た喜びでもあります。
　その期待に応えるためにも、私たちは外国のリスクマネジメント技術を直訳するのではなく、日本の伝統・現状を踏まえ、さらに将来を先取りした新しい国際的スタンダードが構築できるよう力を合わせてゆきたいと望んでいます。

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